1986-04-04 第104回国会 参議院 予算委員会 第21号
○太田淳夫君 日銀当局は、これまで為替相場重視の政策、つまり円高によって対外不均衡の是正を図ろう、こういうスタンスであったと考えるわけですけれども、これだけ我が国の経常収支の黒字が拡大しますと、為替レートによる調整には限界があるんじゃないか、こう思います。その点はどうでしょうか。
○太田淳夫君 日銀当局は、これまで為替相場重視の政策、つまり円高によって対外不均衡の是正を図ろう、こういうスタンスであったと考えるわけですけれども、これだけ我が国の経常収支の黒字が拡大しますと、為替レートによる調整には限界があるんじゃないか、こう思います。その点はどうでしょうか。
円高には、他方、円高のメリットもございますが、しかし日本の産業界に及ぼす影響として、やはり内需拡大という見地からは、為替相場重視の姿勢を貫きつつ、そういう機会があれば、内需拡大の見地から為替相場に影響を及ぼさないような公定歩合の引き下げの機会があれば引き下げたいというようなことで、過日、為替相場あるいは景気、内外の金融情勢、こういうものを総合的に判断をいたしまして〇・五%公定歩合引き下げを行ったわけでございます
それから、今後はどうだというお尋ねでございますが、現時点におきましては、私どもとしては引き続きまして円高基調の維持という意味において、為替相場重視の政策を続けていくつもりでおります。そういう前提の上で、今後の情勢によって総合的な判断をし、常にその時点時点において機動的、弾力的に対応していく、こういうことでございまして、今の時点において将来のことというのは全く申し上げられない次第でございます。
それ以来、日本銀行といたしましては、為替相場重視の金融政策をずっととってまいりました。その方針は今後とも続けていくところでございますが、それと同時に内需拡大ということに対しましても、為替相場の重視の方針と両立する範囲内において、やはり金融政策としてこれを考慮すべきである、こういう見地に立ってまいったわけでございます。
○参考人(澄田智君) 先ほども御答弁申し上げましたように、ただいまは為替相場重視の金融政策をとっております。したがいまして、日本の金利を下げて、そして内外の金利差がさらに拡大するというような方向は厳に避けるべきである、こういうふうに考えて現在はおるわけでございます。